ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

魔法少女リリカルなのは Detonation(2018)

 過去の因縁から、永遠結晶の中の存在・ユーリを解き放ったイリス。実はイリスの狙いはユーリへの復讐にあり、キリエは騙されていたのだった。イリスを止めるべく戦いを挑むなのはやアミティエだが、生体型テラフォーミングユニットであるイリスは東京に生産拠点を作り、次々と量産ユニットを生み出していた。イリスによって夜天の書から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィも加わり、戦いは激化する。
 Reflectionのときにはこんなことになるとは思ってなかった。まずは……相変わらず作画面ではもうちょっと頑張ってくれんかと思うシーンが多々あったという点は指摘しておく。引きの画面でのかんたん作画はしょうがないけれど、ベストクオリティだったラスト近くのなのはさん対話シーンと比べると、低調なところが多々……。いや、やっぱりこのキャラクターデザインは難しいというのがあるんだろう。安倍吉俊とかokama.とか村田蓮爾とかの絵と同じなんだろう。だがフォローしておくと、「フェイなの」要素は非常に尊く、その点の満足度はとても高かった。これぞ正妻、むしろ今回は「なのフェイ」じゃなく「フェイなの」ー!
 ユーリとイリスの因縁を描くために「かつてエルトリアで何が起きたか」まで遡り、そこに潜む陰謀からまた折り返してくるので、ストーリー面の厚みは十分。……むしろ映画2本じゃなく、普通にテレビアニメでやりゃいいのではってレベル。本作、前後編合わせると上映時間は222分に及ぶようなので、テレビアニメのOPED抜きで換算するとおよそ10話分。1クールのアニメとして十分ですぜ。わりと脚本開発段階までテレビアニメ企画だった可能性、なくはないんじゃないですかね。
 「夜天の書(闇の書)」から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィが2010年発売の「THE BATTLE OF ACES」初出キャラ。アミティエ、キリエ、ユーリが2011年発売の「THE GEARS OF DESTINY」初出キャラ。イリスと「惑星再生委員会」関連がオリジナル要素のはず。重要キャラクターには大物声優を、というのは当然なのだが、この流れでイリスを生み出したという所長が山寺宏一というのはネタバレ感ある。
 このあとシリーズがどうなるのか、パンフレット掲載の三嶋統括Pの言葉によれば、新しいステージに進むがどうなるかは未定、だそうで……なのはVivid→Vivid Strikeの流れが続くのではなく、StrikerSまでの時間軸でまたアニメが作られる可能性が?

2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey、1968)

 IMAX次世代レーザー版鑑賞。音楽の力が強い作品なので、音響のいいスクリーンで見ることの意義は少なからず感じたが、冒頭部分の「人類の夜明け」でキャッキャと騒ぐヒトザルをあの大スクリーンで見るときの、なんとも言えない気分といったら……。それでも、宇宙から見た地球の姿を正確に知ることができなかったというぐらいの時代背景でありながら、現代のSF映画と並べても遜色ない作品であるところがすさまじい。たとえ何年経とうとも、1968年にこれを作り上げたスタンリー・キューブリックのすごさは変わりないだろう。
 しかし……ほんと、映画館だから集中してみられるが、これテレビ放送だと絶対に途中でザッピングしてしまうヤツ。

薄墨桜 GARO(2018)

 菅原道真の恨みが宿っているという「薄墨桜」には火羅(ホラー)が封印されているが、封印が解けつつあるという情報が星明と雷吼のもとに入る。様子を見に行った雷吼らは、明羅と名乗る藤原道長配下の陰陽師と出会う。
 「牙狼-紅蓮ノ月-」の続編。同じような陰陽師の立場にある明羅がなぜか雷吼に粉をかけるようなことをするので、嫉妬心がちらつく星明の正ヒロイン具合。
 超巨大ホラーが出現したが、それにも一切動じないどころか「面白い」とのたまう藤原道長のバケモノっぷり、イカレっぷりがよいですなー。ただホラーを討滅するだけの話なら、雷牙でも流牙でもいいのだが、道長の存在が「紅蓮ノ月」独自の面白さの1つなので。
 中盤までは、今回は黄金騎士ガロよりも星明のバトルがメインになるのかと思ったが、やはりメインはガロ。九州出張中だったザンガもちゃんと帰ってきて、都狭しと駆け巡るバトルがあって大満足。ホラーは気持ち悪い造形のものが多いが、今回は触手が多くて、もうちょっと明羅と触手のからみは丁寧にあってもよかったんじゃないかなーと。

ムタフカズ-MUTAFUKAZ-(2018)

 出生に秘密のある全身真っ黒な少年・リノは、ガイコツ頭の親友・ビンスとともにクソッタレの町「DMC(ダーク・ミート・シティ)」に暮らしていた。あるとき、美少女・ルナに見とれてトラックにはねられたリノは角の生えた影が見えるようになり、同じ頃からMIBに狙われるようになる。
 なかなか貴重なゴキブリ萌えアニメ両さんと寮の部屋で「同居」しているゴキブリが「ナカヨシ」とメッセージを送ってくる話が「こち亀」にあったが、あのレベルでゴキブリが登場。本線ではないけれど、面白い。もっと最後まで本線に絡んでくれば良かったのに。
 肝心の本線はリノとビンスの逃亡劇と、地球を狙う侵略者との戦い。……嘘ではなくて。このへんは、リノの正体をめぐる取り調べなどでほとんど語られてはいるのだが、あんまりわかりやすくはない。脇道かと思っていたルチャのレスラーたちが実はしっかりと副本線だったりして、何度か繰り返し見れば構造がつかめるのだが、正直、何度も見たいと思うほどに魅力的な作品ではなかった。もうちょっとストーリーなんとかならんのか。
 「PG12」ではあるが、実写ならR15だったかもしれないぐらいにがっつりとガンアクションと肉体損壊描写が出てくる。アクションはよく動いてる……のだが、わりと近頃の劇場アニメはこのレベルで動かす作品は少なくないので、飛び抜けてアクションを褒めるほどでもなかったりする。音楽とのシンクロにおいても、これを挙げるなら「夜明け告げるルーのうた」を推します。個人的には、今ひとつ刺さらなかった。

Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow(2018)

 エミリアとのデートを楽しみに待つスバルだが、なぜか日々気温が下がり、日常生活にも支障を来すほどに。原因は、パックがマナを許容量以上に溜め込んでしまう「発魔期」によるものとわかり、スバルは「発魔期」解消のため、雪まつりを企画する。
 正確には「映画」ではなくOVAの劇場上映で、尺は約60分。無駄な引き延ばしはなくサクサク進む。お話の構成上、中心となるヒロインはエミリアで、酔いどれたところなんかもとてもカワイイし、一方でこれまでにスバルが負ってきた傷のことは忘れてはならないとパックに釘に刺されるシーンもありつつなのだが、どうしても一人ぼっちになりがちなベアトリスとスバルとの絡みが多く、仲間外れが少なくて、とても微笑ましい。そもそも、この作品が全体的に微笑ましい。「こういうのでいいんだよ」の好例では。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #36 爆弾を撃て

 ミス誘発能力を持つギャングラー怪人ペッカー・ツエッペリンとの戦いで、朔也が「うっかり攻撃」を食らってしまう。圭一郎の怒りから逃れるため、朔也が配布していた「怒りが静まるネックレス」を圭一郎につけたところ、本当に怒りが静まったが、その実、ネックレスは怒りパワーをエネルギーに変えて転送する装置だった。
 圭一郎が怒らないことというより、大声出さないことへの違和感が大きい。直情径行でこその圭一郎なんだなあ。
 今回はルパレン・パトレンが協力しての勝利。最終的に、ルパンレンジャーの正体を知ってももはや驚かないパターンなのでは。

SSSS.GRIDMAN #02 修・復

 怪獣に壊されたはずの学校や街並みは元通りになっていたが、一部の生徒たちが中学の時に亡くなったことになっていたことがわかる。一方、怪獣はどうやらグリッドマンと同じくモニターの向こうの存在であるアレクシスの力を借り、アカネが生み出しているものであるようで……。
 死んだことになった生徒たちは、第1話でアカネが裕太にパンをあげようとしたときに誤ってボールを当ててしまったバレーボール部員の問川たち5人。今回は先生にぶつかられたことに腹を立てての所業なので、いずれもアカネの怒りを買った結果消されたのだということがわかる。おっかねぇ……。
 怪獣はさっそくグリッドマンビームに対応してきた。相手の必殺武器を学習する能力持ちだと、そのうち防御無敵になってしまう。とりあえずはサムライ・キャリバーさんのおかげで倒せたが、剣にも対応されてしまうんだろうか。

K SEVEN STORIES Episode4「Lost Small World 檻の向こうに」

 SEVEN STORIES第4話は伏見猿比古×八田美咲。中学時代の2人の出会いから、さまざまな出来事を経て、赤のクランに入るまでが描かれる。猿比古のまたいとこ・大貝阿耶や猿比古の父・仁希などは小説「Lost Small World」に登場したキャラクターなので、アニメだけ追ってるとよくわからない。説明はあるけれど、仁希はめちゃくちゃ若作りなので、てっきり兄貴かなんかかと。
 「2人の出会い」「関係の深化」「猿比古と阿耶」「猿比古と仁希」「jungleとの因縁」「尊との出会い」とやりたいこと、見せたい絵が多いのに対して尺が足りず、すっげえ駆け足になった印象。まず、八田と猿比古という軸の絡みももっとしっかり見せても良かったのではないかと。
 公式なのに同人臭がするのはなんなんだろう?

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #35 良い人、悪い人、普通の人

 怪人ドリューン・サンブは、人から「良いところ」「悪いところ」を分裂させるルパンコレクションを所有していた。乱戦の中、攻撃を受けてしまったコグレさんが3人に分裂してしまい、魁利たちは分裂したコグレさん探しに追われることになる。
 「良い子、悪い子、普通の子」はイモ欽トリオで37年前。良いコグレさんは善人過ぎるのでルパンレンジャーだけではなく「困っている人なら誰でも助ける」になってるわけですな。コグレさんの変装は、これまでもここぞで活きていて、本当やりおるのー。

SSSS.GRIDMAN #01 覚・醒

 記憶を失い、同級生・宝多六花の家の前で倒れていた響裕太は、立花の母親が経営するジャンク屋の片隅にあった旧型PCからグリッドマンに呼ばれる。六花にも友人の内海にもその姿は見えなかったが、街に謎の怪獣が現れ、裕太はグリッドマンの声に応じて合体し、怪獣と戦う。
 1993年~1994年に3クール放送された特撮ドラマ「電光超人グリッドマン」の新作アニメ。「日本アニメ(ーター)見本市」で「電光超人グリッドマン boys invent great hero」を作った雨宮哲監督の作品。
 戦闘シーンにOP曲を重ねてくる演出はベタだが「目を覚ませ僕らの世界が何者かに侵略されてるぞ」という作品に寄り添った歌詞のOPで非常に盛り上がる。これで、ラストバトルでは「夢のヒーロー」(坂井紀雄版でもOxT版でも)が流れたら無敵やな。それこそ、この作品の設定は結局作られなかった続編・「電光超人グリッドマンF」のものを流用しているそうなので、boys invent great heroのように、武史がグリッドナイトとして「夢のヒーロー」をBGMに現れる展開は十分にありえる。
 戦闘シーン以外でも、日常のさりげないシーンで、話しているキャラクター以外の風景を挿入する演出がレベル高いと思う。何気なく、かつ意味を感じさせるように(尺稼ぎではなく)入れるのは簡単ではない。

まんぷく #003 結婚はまだまだ先!(3)

 咲の婚約者・小野塚への不満、咲が結婚した場合に福子と2人になるという不安など、鈴が結婚に反対する理由が見えてくる。そんな中、誤って電話を取り次いだブラウンが福子の英語を褒めたことで、福子は電話交換手からフロントへ転属が決まる。この成果をもって福子は鈴を説得、咲の結婚を認めさせる。
 「べっぴんさんはフロントへ、そうではない子は電話交換手へ」だったが、実力でフロント異動を“勝ち取った”福子。しかし、そのための英語はもともと母が家庭教師をつけてくれたおかげ。だから、これからは自分が母に返していく番。おお、ステキな。
 なお、萬平さんのもとには共同経営を持ちかけてくる加地谷の姿。片岡愛之助が、怪しいとしかいいようのない出で立ちで登場です。

転生したらスライムだった件 #01 暴風竜ヴェルドラ

 会社員の三上悟はある日、通り魔に刺されて死に、異世界の洞窟にスライムとして転生する。同じ洞窟には暴風竜ヴェルドラが勇者によって300年にわたり封印されており、なんやかんやで友達になることに。
 転生にあたってスキル獲得判定が行われていくくだりや、「捕食者の胃」がどういうものかという説明は、映像をうまく使って見せているなぁと思った。まだまだ見えている世界が狭いので、早くこの世界の姿が見たいところ。

まんぷく #002 結婚はまだまだ先!(2)

 母の腹痛を、咲を嫁に行かせたくないがための仮病ではないかと疑う一同。
 萬平がホテルに滞在する実業家に電話をかけまくるので、必然的に電話交換手である福子との交流になっている流れ。まだ顔も知らぬ相手ではあるけれど。

あかねさす少女 #01 4時44分の儀式

 鉱石ラジオ研究会の5人は連日4時44分に別世界の扉を開く儀式を行ってきた。しかしある日、偶然にも周波数が合致して「黄昏の世界」への扉が開いてしまう。襲いかかってきた生物を退治したのは、明日架とよく似た少女だった。
 ご神木の前で儀式とかするから、これがタカヒロ原案のやつだったかと思ってしまった。こちらは「Ever17」とかの打越鋼太郎原案によるパラレルワールドものですな。黄昏の世界ではベッドでゆっくり眠ることもできないようで、ひたすら謎生物と戦っているのだとしたら、やっぱり「パンチライン」というよりは「結城友奈は勇者である」感が……。今のところ、約束された悲劇に邁進している雰囲気はそんなにしていないが、明日架/アスカともに弟を亡くしているらしく、絶対これそういうヤツですやん。

まんぷく #001 結婚はまだまだ先!(1)

 日中戦争の戦争特需に沸く大阪。女学校を卒業した今井福子はホテルの電話交換手となる。今井家では長女・咲の結婚式を控えていたが、母・鈴が腹痛を訴えて倒れてしまう。
 「半分、青い。」の永野芽郁は若手売り出し中女優、一方の安藤サクラは「万引き家族」で主演も務めた当代きっての演技派女優なので、比べてはいけないが、さすがの安藤サクラ。18歳の役で、しかも関西出身ではないから言葉のハンデも大きいはずなのに、見事な演じっぷり。作中で「器量があまりよくない」と評される役で、かわいさでは乗り切れないところもハンデがあっていい。ちなみに、長谷川博巳演じる立花萬平のモデルが安藤百福で、福子はその妻・仁子がモデルなのだが、仁子さんを取材した資料がほとんどないらしく、ドラマの福子のエピソードはフィクションだそうだ。実質オリジナルドラマみたいなものといえる。
 ちなみに、福子が友人2人と連れ立って初めてラーメンを食べ「これはおうちでは作れない」とロングパス。さて、回収までに何カ月かかるのでしょうか。