過去の因縁から、永遠結晶の中の存在・ユーリを解き放ったイリス。実はイリスの狙いはユーリへの復讐にあり、キリエは騙されていたのだった。イリスを止めるべく戦いを挑むなのはやアミティエだが、生体型テラフォーミングユニットであるイリスは東京に生産拠点を作り、次々と量産ユニットを生み出していた。イリスによって夜天の書から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィも加わり、戦いは激化する。
Reflectionのときにはこんなことになるとは思ってなかった。まずは……相変わらず作画面ではもうちょっと頑張ってくれんかと思うシーンが多々あったという点は指摘しておく。引きの画面でのかんたん作画はしょうがないけれど、ベストクオリティだったラスト近くのなのはさん対話シーンと比べると、低調なところが多々……。いや、やっぱりこのキャラクターデザインは難しいというのがあるんだろう。安倍吉俊とかokama.とか村田蓮爾とかの絵と同じなんだろう。だがフォローしておくと、「フェイなの」要素は非常に尊く、その点の満足度はとても高かった。これぞ正妻、むしろ今回は「なのフェイ」じゃなく「フェイなの」ー!
ユーリとイリスの因縁を描くために「かつてエルトリアで何が起きたか」まで遡り、そこに潜む陰謀からまた折り返してくるので、ストーリー面の厚みは十分。……むしろ映画2本じゃなく、普通にテレビアニメでやりゃいいのではってレベル。本作、前後編合わせると上映時間は222分に及ぶようなので、テレビアニメのOPED抜きで換算するとおよそ10話分。1クールのアニメとして十分ですぜ。わりと脚本開発段階までテレビアニメ企画だった可能性、なくはないんじゃないですかね。
「夜天の書(闇の書)」から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィが2010年発売の「THE BATTLE OF ACES」初出キャラ。アミティエ、キリエ、ユーリが2011年発売の「THE GEARS OF DESTINY」初出キャラ。イリスと「惑星再生委員会」関連がオリジナル要素のはず。重要キャラクターには大物声優を、というのは当然なのだが、この流れでイリスを生み出したという所長が山寺宏一というのはネタバレ感ある。
このあとシリーズがどうなるのか、パンフレット掲載の三嶋統括Pの言葉によれば、新しいステージに進むがどうなるかは未定、だそうで……なのはVivid→Vivid Strikeの流れが続くのではなく、StrikerSまでの時間軸でまたアニメが作られる可能性が?