ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

チャーチル ノルマンディーの決断(Churchill、2017)

 第一次世界大戦時、ガリポリの上陸作戦に携わり多くの若い兵士を死なせてしまったチャーチルは、連合軍によるパリの解放作戦に向けて行われる上陸作戦が、若い命を無駄に散らせる作戦にしか思えず、アイゼンハワーやモントゴメリーらを前に異を唱える。
 チェンバレン辞任後、首相になったチャーチルダンケルク撤退を決めるまでを描いた「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」と同年公開なのは狙ったのか何なのか。あちらのチャーチルゲイリー・オールドマン、こちらのチャーチルブライアン・コックス
 とにかく上陸作戦はチャーチルのトラウマらしく、ノルマンディーへの上陸作戦実施をやめさせようとしたり、するなら自分とジョージ6世に出て兵士らを鼓舞するとか言いだしてアイゼンハワーやモントゴメリーらの足を引っ張る。この姿と、家でブチキレて奥さんにストレス与える姿が9割。とても「ヒトラーから世界を救った男」で描かれたのと同一人物とは思えない。もし比較対象がない状態で見たのなら話は別なのだが、「俺だってこういう役をやれるんだよ!」と全身全霊込めてきたゲイリー・オールドマンのあとでコレだと、「なにが面白いねん」と。

K SEVEN STORIES Episode5「メモリー・オブ・レッド BURN」(2018)

 アンナが11歳の誕生日を迎えるという前日、吠舞羅のメンバーは十束多々良を中心にアンナへのサプライズ演出を考えていた。しかし、第七王権者・無色の王が、すべての王の力を手に入れるべく動き始めていた。
 時間軸は「K」本編の直前。多々良との別れはすでに確定しているわけで、悲劇に向けてまっしぐらで、こう、楽しい雰囲気にどこまで乗ったものかと悩むところ。映画館では多々良が最後の夜に吠舞羅を後にするあたりからすすり泣く声が漏れたが、さもありなん……。そして、あの多々良との別れの後だと考えると、そりゃ美咲たちがシロにブチギレしてきても何の不思議もないですわ。
 アンナへの誕生日プレゼントにクマのぬいぐるみを、と考えた尊と宗像が遭遇したが、結局買わずじまい。宗像は買ったのかなあ。

叛逆性ミリオンアーサー #02 禁断の聖剣

 子供扱いを嫌がった錬金は独自に手に入れたエクスカリバー情報でみんなを見返すため、ボダッハとともに出撃する。そんな錬金を待ち受けていたのは、「なんでも透けるメガネ」エクスカリバーを持ったロリコン眼鏡アーサーだった。
 スケスケ眼鏡で裸を見られた団長、「恥ずかしいけれど、錬金の気持ちに比べれば」と錬金にとっては嬉しいことを言ってたが、アンタそもそも朝から水着でサービスしても平気なわけで、羞恥心ってものがないからなんじゃないんですかと。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #38 宇宙からのコレクション

 宇宙から飛来したルパンコレクション「ビクトリーストライカー」を手に入れようとするルパンレンジャーだったが、ギャングラー怪人ジャネーク・ソーサーの能力によってビクトリーストライカーは操られていた。一方、ビクトリーストライカー入手のためパトレンジャーの足止めを担当するノエルの前にはギャングラー幹部デストラが現れ、追い詰められる。ルパンエックスの変身も解け、いよいよ危ないというそのとき、ノエルを助けたのはパトレンジャーだった。
 「どんなに胡散臭かろうが、任務で対立しようが、助けない選択肢はない」と、最高にカッコいい圭ちゃん。ノエルの「守秘義務」に対して「いうと思った」と軽口で返すし、ずいぶん余裕が出てきたなぁと。放送期間的には残り1クールというところまで来ていて、ぼちぼち余裕はないのですが、まだギャングラー幹部は多数残っていて、ルパパトで組んでギャングラー倒して終わりか?

映画HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ(2018)

 幼女先輩大喜び、大友感涙の必見作品誕生。
 プリキュアの前に現れた敵・ミデンは「対象の思い出を奪って子供に戻してしまう」という力を持っていた。キュアブラックキュアホワイトはなんとか難を逃れたが、「HUGっと!プリキュア」勢の前にミデンが現れた時点で、すでにほかのプリキュアたちは全員思い出を奪われていた。さらにアンジュ、エトワール、マシェリ、アムールが子供にされてしまい、エールとブラックを庇ったホワイトも子供になってしまって大ピンチに陥る。
 なぎさとほのかは2人が揃わないと変身できないので、ホワイトが子供になった瞬間にブラックは変身が解けてしまうとか、細かいけれどそういうところ拾って後半に繋げてくれるのがすごく気持ちいい。
 思い出を奪われたことでアンジュたちもはなのことが分からなくなり落ち込む展開はあるが、何もわからなくなったみんなだって家に帰りたくて怖いはずと再起するはなの強さよ……。
 オールスターズシリーズでは久々に(初?)全55人のプリキュアが声あり出演ということで、ラストバトルは最新プリキュアから初代の順でそれぞれ短いながらも見せ場が存在(というかここがないとセリフが入らない)。感想は「みんな良かった」だが、特に挙げるなら、マシェリ&アムールのツインバスターライフル、ラブリーの光子力ビーム(あるいはサイクロップス)、ソード装備のプリキュア5勢。武器使った攻撃は「謎パワーでの浄化」が多いのに、こいつらときたら……。戦闘最強は初代であると今も思っているけれど、多段変身(〇〇シルエット等)使わない範囲では、ラブリーさんヤベェ。
 なにより、「ハグプリ勢は先輩プリキュアとの共演歴がほぼないので、共有する思い出がないから元に戻せない。でも映画館に来たみんなにはそれぞれ好きなプリキュアがいるはずだから、みんなの力を貸して!応援して」の展開、熱すぎる。15年やってるから、全プリキュアの思い出があるのって、仮に3歳で初代を見てたとして18歳ですよ。たいがいはもう大友ですよ。つまり、プリキュアおじさん、プリキュアおばさんたちに「がんばえ~ぷいきゅあ~!」をやれってことですよ。声は出さないけど、そんなん燃えますやろ。
 ちなみに、大事な思い出の中で、セリフはなかったけれどブルーム&イーグレットのそばに満と薫がいるシーンが使われていて、先日のハグプリ本編もだけれど、公式ほんと拾ってくるなぁと思った。

叛逆性ミリオンアーサー #01 過去への叛逆

 エクスカリバーを抜いたアーサーが大量発生し歴史が歪んでしまった未来。歴史を正しく導くため、団長アーサーをはじめ鉄拳、山猫、閣下、錬金、流浪の6人は過去へ戻り、100万本のエクスカリバーを叩き折ることを目指す。
 6人とも個性は際立っているが、団長の頭のイカレっぷりがすさまじい。この残念さ、そして雨宮天……「このすば」のアクアか?特番の時は「弱酸性ミリオンアーサー」の壊れ具合がひどく思えたが、こうしてみると、叛逆性と弱酸性の差ってそんなになくない?あるにはあるけれど、なくない?

ツルネ ―風舞高校弓道部― #01 少年は矢庭に

 トラウマ持ちの主人公、主人公を大事に思う幼なじみ、小学校が一緒だった旧友、軽そうなヤツとコワモテ。スランプの主人公の前に突然現れたメンター。鉄板スポ根ですな。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #37 君が帰る場所

 「強制帰宅ビーム」を放つヤドガー・ゴーホムとの戦いに備えて、テントを背負いキャンプ生活をはじめた圭一郎。狙い通り、強制帰宅ビームを無効化した圭一郎が盾となる。グッドストライカーによりみたびグッドクルカイザーVSXが合体し、ヤドガーを倒す。
 それぞれ帰宅ビームで返された先はパトレン3人は寮の部屋、透真と初美花はジュレだったが、魁利にだけは効かず。「すでに帰る家などない」という快盗としての覚悟のなせる業で、ルパンマグナムの一件でもそうなのだが、実は他の2人と温度差があるのかも。

魔法少女リリカルなのは Detonation(2018)

 過去の因縁から、永遠結晶の中の存在・ユーリを解き放ったイリス。実はイリスの狙いはユーリへの復讐にあり、キリエは騙されていたのだった。イリスを止めるべく戦いを挑むなのはやアミティエだが、生体型テラフォーミングユニットであるイリスは東京に生産拠点を作り、次々と量産ユニットを生み出していた。イリスによって夜天の書から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィも加わり、戦いは激化する。
 Reflectionのときにはこんなことになるとは思ってなかった。まずは……相変わらず作画面ではもうちょっと頑張ってくれんかと思うシーンが多々あったという点は指摘しておく。引きの画面でのかんたん作画はしょうがないけれど、ベストクオリティだったラスト近くのなのはさん対話シーンと比べると、低調なところが多々……。いや、やっぱりこのキャラクターデザインは難しいというのがあるんだろう。安倍吉俊とかokama.とか村田蓮爾とかの絵と同じなんだろう。だがフォローしておくと、「フェイなの」要素は非常に尊く、その点の満足度はとても高かった。これぞ正妻、むしろ今回は「なのフェイ」じゃなく「フェイなの」ー!
 ユーリとイリスの因縁を描くために「かつてエルトリアで何が起きたか」まで遡り、そこに潜む陰謀からまた折り返してくるので、ストーリー面の厚みは十分。……むしろ映画2本じゃなく、普通にテレビアニメでやりゃいいのではってレベル。本作、前後編合わせると上映時間は222分に及ぶようなので、テレビアニメのOPED抜きで換算するとおよそ10話分。1クールのアニメとして十分ですぜ。わりと脚本開発段階までテレビアニメ企画だった可能性、なくはないんじゃないですかね。
 「夜天の書(闇の書)」から召喚されたディアーチェ、シュテル、レヴィが2010年発売の「THE BATTLE OF ACES」初出キャラ。アミティエ、キリエ、ユーリが2011年発売の「THE GEARS OF DESTINY」初出キャラ。イリスと「惑星再生委員会」関連がオリジナル要素のはず。重要キャラクターには大物声優を、というのは当然なのだが、この流れでイリスを生み出したという所長が山寺宏一というのはネタバレ感ある。
 このあとシリーズがどうなるのか、パンフレット掲載の三嶋統括Pの言葉によれば、新しいステージに進むがどうなるかは未定、だそうで……なのはVivid→Vivid Strikeの流れが続くのではなく、StrikerSまでの時間軸でまたアニメが作られる可能性が?

2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey、1968)

 IMAX次世代レーザー版鑑賞。音楽の力が強い作品なので、音響のいいスクリーンで見ることの意義は少なからず感じたが、冒頭部分の「人類の夜明け」でキャッキャと騒ぐヒトザルをあの大スクリーンで見るときの、なんとも言えない気分といったら……。それでも、宇宙から見た地球の姿を正確に知ることができなかったというぐらいの時代背景でありながら、現代のSF映画と並べても遜色ない作品であるところがすさまじい。たとえ何年経とうとも、1968年にこれを作り上げたスタンリー・キューブリックのすごさは変わりないだろう。
 しかし……ほんと、映画館だから集中してみられるが、これテレビ放送だと絶対に途中でザッピングしてしまうヤツ。

薄墨桜 GARO(2018)

 菅原道真の恨みが宿っているという「薄墨桜」には火羅(ホラー)が封印されているが、封印が解けつつあるという情報が星明と雷吼のもとに入る。様子を見に行った雷吼らは、明羅と名乗る藤原道長配下の陰陽師と出会う。
 「牙狼-紅蓮ノ月-」の続編。同じような陰陽師の立場にある明羅がなぜか雷吼に粉をかけるようなことをするので、嫉妬心がちらつく星明の正ヒロイン具合。
 超巨大ホラーが出現したが、それにも一切動じないどころか「面白い」とのたまう藤原道長のバケモノっぷり、イカレっぷりがよいですなー。ただホラーを討滅するだけの話なら、雷牙でも流牙でもいいのだが、道長の存在が「紅蓮ノ月」独自の面白さの1つなので。
 中盤までは、今回は黄金騎士ガロよりも星明のバトルがメインになるのかと思ったが、やはりメインはガロ。九州出張中だったザンガもちゃんと帰ってきて、都狭しと駆け巡るバトルがあって大満足。ホラーは気持ち悪い造形のものが多いが、今回は触手が多くて、もうちょっと明羅と触手のからみは丁寧にあってもよかったんじゃないかなーと。

ムタフカズ-MUTAFUKAZ-(2018)

 出生に秘密のある全身真っ黒な少年・リノは、ガイコツ頭の親友・ビンスとともにクソッタレの町「DMC(ダーク・ミート・シティ)」に暮らしていた。あるとき、美少女・ルナに見とれてトラックにはねられたリノは角の生えた影が見えるようになり、同じ頃からMIBに狙われるようになる。
 なかなか貴重なゴキブリ萌えアニメ両さんと寮の部屋で「同居」しているゴキブリが「ナカヨシ」とメッセージを送ってくる話が「こち亀」にあったが、あのレベルでゴキブリが登場。本線ではないけれど、面白い。もっと最後まで本線に絡んでくれば良かったのに。
 肝心の本線はリノとビンスの逃亡劇と、地球を狙う侵略者との戦い。……嘘ではなくて。このへんは、リノの正体をめぐる取り調べなどでほとんど語られてはいるのだが、あんまりわかりやすくはない。脇道かと思っていたルチャのレスラーたちが実はしっかりと副本線だったりして、何度か繰り返し見れば構造がつかめるのだが、正直、何度も見たいと思うほどに魅力的な作品ではなかった。もうちょっとストーリーなんとかならんのか。
 「PG12」ではあるが、実写ならR15だったかもしれないぐらいにがっつりとガンアクションと肉体損壊描写が出てくる。アクションはよく動いてる……のだが、わりと近頃の劇場アニメはこのレベルで動かす作品は少なくないので、飛び抜けてアクションを褒めるほどでもなかったりする。音楽とのシンクロにおいても、これを挙げるなら「夜明け告げるルーのうた」を推します。個人的には、今ひとつ刺さらなかった。

Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow(2018)

 エミリアとのデートを楽しみに待つスバルだが、なぜか日々気温が下がり、日常生活にも支障を来すほどに。原因は、パックがマナを許容量以上に溜め込んでしまう「発魔期」によるものとわかり、スバルは「発魔期」解消のため、雪まつりを企画する。
 正確には「映画」ではなくOVAの劇場上映で、尺は約60分。無駄な引き延ばしはなくサクサク進む。お話の構成上、中心となるヒロインはエミリアで、酔いどれたところなんかもとてもカワイイし、一方でこれまでにスバルが負ってきた傷のことは忘れてはならないとパックに釘に刺されるシーンもありつつなのだが、どうしても一人ぼっちになりがちなベアトリスとスバルとの絡みが多く、仲間外れが少なくて、とても微笑ましい。そもそも、この作品が全体的に微笑ましい。「こういうのでいいんだよ」の好例では。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #36 爆弾を撃て

 ミス誘発能力を持つギャングラー怪人ペッカー・ツエッペリンとの戦いで、朔也が「うっかり攻撃」を食らってしまう。圭一郎の怒りから逃れるため、朔也が配布していた「怒りが静まるネックレス」を圭一郎につけたところ、本当に怒りが静まったが、その実、ネックレスは怒りパワーをエネルギーに変えて転送する装置だった。
 圭一郎が怒らないことというより、大声出さないことへの違和感が大きい。直情径行でこその圭一郎なんだなあ。
 今回はルパレン・パトレンが協力しての勝利。最終的に、ルパンレンジャーの正体を知ってももはや驚かないパターンなのでは。