ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

空の境界 第四章「伽藍の洞」 (2008)

 @シネセゾン渋谷
 小説で七部作を書くとしたら、中にはキャラクターの心理に深く迫るところあり、あるいは盛り上がる戦闘の場面がありというようなつくりもできるけれど、やはりそれぞれ一本ずつの映画として上映される以上は見所が必要なんだろうなぁ、とラストのバトルを見て思った。自分の中にできたがらんどうを自覚し、織の不在を受け入れるために必要な戦闘だったかもしれないが、今回のメインはどうも式と橙子のやり取りのほうにあるのかもしれんなぁと。
 式が襲われるくだり、目を包帯で覆ったままの少女を痛覚などない死体が襲い掛かるというシチュエーションは妙なエロスがあるな。橙子はもっとバーンと助けに来たり、ズバッと決めたりするのかと思いきや、式にお任せ。
 第一章の巫条霧絵や第三章の浅上藤乃、そしてまだ一般人としてしか姿を見せていないが白純里緒と、それぞれが力を得たのは荒耶宗蓮からということが示され、次章ではいよいよ宗蓮自身も前面に出てくるようなのだが、これって橙子の駒である式と、宗蓮の駒たちのいわば代理戦争的なものだったりするんだろうか。友人から借りた原作を先に読んでおくべきなのか、それとも展開を知らないままに映画を待つべきなのか、ちょっと悩みどころ。バリバリのアクション回っぽいから、それだけでも十分楽しめそうだけど。