ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

映画 プリキュアミラクルユニバース(2019)

 宇宙で唯一「ミラクルライト」を作れる「惑星ミラクル」に伝説の宇宙大魔王の悪の手が迫る。ライト職人・ピトンの力で呼び寄せられたキュアスターたちは、惑星ミラクルを救うための戦いに立ち上がる。
 本作、春映画としては過去最高のスタートを切ったとのこと。それまでの過去最高が前作・映画プリキュアスーパースターズなので、基本的には年を重ねるごとにパワーアップしているというところか。
 しかし、2018年秋の「映画HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」が実質オールスターもので、内容もアクションも過去プリキュアの見せ方もオールスターズシリーズ始まって以来ベストの出来だったため、本作では相当なパワーダウンを感じてしまった。「感じた」というか、実際、相当パワーダウンしている。もちろん、オールスターズメモリーズで初・全プリキュアの声入れをしたので、その反動で本作の過去プリキュアは近作3作除くとなぎさ、ほのか、はるか@ゴープリ、みらい@まほプリまで減ってしまったという、これはしょうがないと思う。
 でも、一度他のプリキュアの時空につながって、プリキュアたちが助けに来るという姿が完全に使い回しの走りモーションだけ(出口が閉じるからといって特別なアクションはしない)だったり、その後、ミラクルライトでキュアスターたちを応援するプリキュアたちが完全に工事現場の端に置かれている赤色誘導灯を振るパネルのおじさん状態なのとか、かなりいただけない……。完全にプリキュアとしての個性が死んでる。キュアマリンだったら「がんばるっしゅ!」的なアクションしててもいいじゃないか。肝心の、メインの3プリキュア(スター☆トゥインクルプリキュアHUGっと!プリキュアキラキラ☆プリキュアアラモード)にしても使い切れてない感ある。特にキラキラ☆プリキュアアラモード。いちかがはな、ひかるとの絡みがあるのはわかるが、あきら&ゆかりさんを優遇しておいて、あおいを冷遇するという差の付け方はちょっとどうなのか。そのゆかりさんも、出番は多めだが、全体的な粗い作画の影響で「色は確かにゆかりさんだが、あんたほんとにゆかりさんかい?」みたいな顔だし、そもそもキャラクター自体、ゆかりさんってそんなにあきらと常にベタベタしてたわけじゃないと思うんだけれど……と思ったり。
 一番キツいのば、バックグラウンドの掘り下げが浅く感情移入対象になりきれてないゲストキャラを中心に話が組み立てられていて、ヤンゴが出てきたからといって「あら、そう」ぐらいにしか思えないところ。敵キャラがほかに設定されていないんだから、意外性も何もなく……。
 「お祭り映画」感を秋映画に取られてしまっては、やることなくてもしょうがないよな。いっときの、キュアマリン無双のオールスターズがよいのかと言われると……あれはあれで楽しかったのでいいんですけど、初代を出さなければならない縛りがキツい。たまにはSplashStarが目立つ回があってもよくないですか。