千秋とRuiの演奏は、のだめも認めざるを得ないほどに素晴らしいものだった。むしろ、二人はのだめがやりたかった以上のことをやりきっていた。のだめは千秋の家を訪れて一晩を過ごし、翌朝イタリアへ発とうとする千秋に求婚する。しかし、千秋はいつもの冗談だと思ってスルーしてしまった。うちひしがれたのだめの前にシュトレーゼマンが現れ、そんなのだめのやりたかったことをやってみないかと誘いかける。
のだめにとって、ラヴェルで素敵な演奏をするということは一つの目標であり、最大の目標でもあったわけだが、Ruiにそれ以上のことをやられてしまって、もうピアノで千秋とやることがなくなってしまったと。コンクールに負けて帰国を決めたユンロンや、まだ頑張っているけれどターニャの姿を見て、相当のだめに焦りが出てるよね。だから、「結婚して下さい」は千秋と一緒にいるための希望だったんだろうけれど、千秋ってば「きっと大丈夫だろう」とスルーしてしまったわけで……。千秋の母である征子が「大丈夫なんて思っていてはダメ」って忠告してくれていたのにね。