ボンズ原作の映画で、見に行った知人がたいそう褒めていたから自分も見に行こうとしたのだが、もう上映している劇場はなかったという悔しい思いをした作品。
ちょっと不安だったのは、主役の名無しを長瀬智也が演じているという点で、それほど声優経験のない俳優が主役というのはどうかなぁと思ったものだが、それほど気にならないレベルの演技だった。また、好敵手・羅狼役に山寺宏一、虎杖将藍役に大塚明夫など、使うべき声優は出しているため作品全体のレベルが高いというのもあるのかも。
ストーリーは把握に苦しむ部分がなく、明国からの武装集団の目的は明らかで、まさに"時代劇"。PG-12指定でかなりの流血シーンを実現しているほか、実写ではとても無理だっただろうという舞台での殺陣。アクションのボンズの本気を見せてもらったという感じ。「ストレンヂア」のタイトルが示すとおり、羅狼だけではなく"名無し"も異人だったわけだが、これを実写でやるときっと迫力に欠けるか、設定倒れになっていただろう。
これ、もっと多くの劇場で長い期間上映されればよかったと思うんだけれどな…。