中国・インド合作映画。中印は歴史的に仲が悪く、特に昨今はお互いの映画ロケや映画公開を許可しないような状況下にあるが、世界的スターであるジャッキー・チェンだからこそその垣根を越えることができ、作品が作られているという背景がある。ここ、いい話。
ジャッキーが「ライジングドラゴン」を最後に本格アクションを引退していることもあって、ジャッキー自身のアクションシーンは少ない。その分を若手が埋めてくれればよかったのだが、彼ら、芝居は悪くないけれど、本格アクションの人じゃないから「まぁ、こんなもんだろ」レベルに落ち着いていて、終盤まで盛り上がりに欠ける。
ドバイで撮影したらしいカーチェイスシーンはちょっとした見所なのだが、ジャッキーがライオンと一緒に吹っ飛んでる予告編でも使われているシーンは「ザ・合成」って感じなのでなー……。
インド映画によくある(という印象のある)全員でダンスするラストシーンは嫌いじゃないんだけれど、やっぱり、なんか欲しいです。財宝のありかを探すために、宝石を太陽にかざすシーンでは「レイダースのパクリやんけ」と思ったら、ジャッキー自身が「インディ・ジョーンズっぽい」とツッコんでて、許した。
「ポリス・ストーリー/レジェンド」的な、人情派刑事みたいな役に行くのが正解だと思うんだが、本人は喜劇中心でいきたいという思いが強いのかも。その点では「スキップ・トレース」の方が本意なのかな。
なお、吹替は良質です。みやぞんが初吹替かな?かなり浮いてたので、芸能人キャストだとは気付いたけれど、誰かはわからなかった。今回は役者との声質のマッチングが微妙だったけれど、セリフ量が少ないので「声優に向いてない」と言い切るほどの判断材料はなし。やり続けるとイケるかもしれない。