ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

#12 9回

 未熟なバッテリー、そしてサインを完全に盗まれたことの代償は大きく、美丞大狭山の上位打線が西浦を確実に捕らえていた。ついに、西浦バッテリーは二人で組み立てていくことになる。その最初の相手、4番の和田にホームランを打たれて出鼻を挫かれる。さらに栄口の落球も続くが、これで三橋は自分が踏ん張らなければ西浦はおしまいなのだともう一度気合いを入れ直し、後続を断つ。そして、11対5で迎えた最後の攻撃。泉、田島の連打で1点を返すが、花井は力が入りすぎて美丞大狭山バッテリーの手玉に取られ、沖、そして西広が倒れて試合が終わった。
 夏の大会、終わっちゃった。もちろん勝ち上がればそれに越したことはないが、1年生ばかり10人で創部したばかりのチームなんだから5回戦進出でも立派な成績だし、何より西浦高校野球部の最大の問題点が浮き彫りになった大会だった。本当に投手・捕手とも替えが効かないチームなのでバッテリー間のことが二人の中で完結していて、まさか首を振らない理由があるなんて田島も想像がついていなかったレベル。それでも、今回の田島とのバッテリーは三橋にとって学ぶことが多いいい経験になった。三橋がエースとしての自覚を強くしているところは、わかっていてもジンと来た。この子、成長してる。