ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

トイ・ストーリー4(Toy Story 4、2019)

 新たな持ち主ボニーのもとですごすウッディたちの中に、新たにボニーが幼稚園で作った先割れスプーンのおもちゃ・フォーキーが仲間入りした。しかしフォーキー自身は自分を使い捨ての先割れスプーンだと考え、すぐゴミ箱に行こうとする。なんとかウッディが面倒を見ていたが、一家の自動車旅行中にフォーキーが車を飛び降りてしまい、ウッディはフォーキーを連れ戻しに出る。フォーキーと合流したウッディは車を追いかける先で、かつて離ればなれになったボー・ピープと再会する。ボーは持ち主をもたない「迷子のおもちゃ」になっていた。
 「子どもたちが見ていないところではおもちゃたちは自由に動いているのかもしれない」という発想が誰の心にも刺さるトイ・ストーリーシリーズ。特に「トイ・ストーリー3」は、持ち主の成長とおもちゃとの関係が描かれて、あまりにも完璧だった。
 その続編ということでどうするのかと思ったら「持ち主は1人の子どもとは限らないのでは?」という方向へ。アンディにとってウッディは唯一無二の存在だったけれど、ボニーにとっては優先度がそこまで高くない。きっとウッディに待っているのは、やがてガレージセールやアンティークショップに売られるか、また他の子どものところへ譲られるかという、前作までで描かれた姿のはず。そんな悩みも抱くなかで出会うのがボー・ピープ。3に登場しなかった理由がアバンで描かれていて、その後、紆余曲折を経て野良おもちゃをやっているというたくましさ。もう、彼女が登場した時点でウッディの運命は決まっていたのであるよ。1~3でおもちゃたちのリーダーを務めてきたウッディだけに、「まさか」という選択ではあるのだが、「アベンジャーズ/エンドゲーム」でトニー・スタークやスティーブ・ロジャースがついにアベンジャーズとしての役割から解き放たれたように、ウッディも自由になるときが来たのだなぁ、とその旅立ちに拍手を。
 今回はウッディとフォーキー、およびアンティークショップでウッディを狙うギャビー・ギャビーの描写に時間が割かれたため、ウッディの仲間たちはバズを除くと活躍が少ない。それに、見えないところでのパンクはともかく、車の運転への干渉はさすがにボニーのパパが気の毒になった。
 なお、今回はIMAX2D・吹替版で鑑賞。トイ・ストーリーは興行側もかなり吹替版を推してるが、それでもIMAXで吹替版の上映があるケースは少ない。本作の場合、メインヒロインであるところのボー・ピープ役が戸田恵子で安心してみられるというのも吹替版の長所。ギャビー・ギャビー役の新木優子は慣れてない感はあるが、少女人形の声として悪くない演技。ぬいぐるみのダッキー&バニーはチョコレートプラネットの2人。これも悪くない。特にチョコプラ長田はいい感じに声が響いてるので声優業でもいける気がする。そしてフォーキー役は竜星涼、「声優初挑戦」はウソじゃないけど、あなた獣電戦隊キョウリュウジャーのキョウリュウレッド/桐生ダイゴ役としてアフレコ経験あるじゃないっすかー。本編の声だけを聞いて竜星涼だと聞き分けるのはかなり難しい。やっぱり、スーパー戦隊仮面ライダー(の変身する役の)出身者は1年間の現場でのアフレコ経験があるので、他の役者による初挑戦より圧倒的に上手いんだと思う。「フードマイスター・カジキイエロー!」のハイトーン叫びを持つ榊原徹士は声の仕事積極的にやるべきではないか?