ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

かいじゅうたちのいるところ (原題:Where the Wild Things Are、2010)

 マックスはある日母とケンカして家を飛び出し、ボートで巨大なモンスターたちの住む島へ流れ着いた。彼らに食べられかけたマックスは、自分はすごい力をもつ王様だと名乗った。すると彼らはマックスを王様として受け入れてくれた。
 有名絵本の映画化ということで、もう原作のストーリーなんか忘れていたのだけれど観てみた。主人公・「いたずら好きな少年」であるマックスにはある程度年を取ると感情移入しにくいとはいえ、このマックスの暴れっぷりは「ちょっとこの子はヤバいんじゃないか」と心配してしまうレベル。登場する怪獣たちはいまいちキャラ付けが見えてこず、作品を観ていて主人公達の行動に喝采したり、あるいは敵の企みにドキドキしたりという、そういうのが一切ない。少年と怪獣がモフモフしているのを眺めているだけ。着ぐるみだけにモフモフした質感は素晴らしいけれど、それならポンキッキでもいいって話。
 本当はあーゆす20号6頁で解説されているように、夢の中で鬱憤を晴らしたマックスはやがて母親が恋しくなるんだけれど、映画のマックスは特に母親が恋しくなったようには見えない。怪獣達のいる島へも普通にボートで行っているので時間が経っているようにしか見えず、「これ、お母さんはすごく心配してるんじゃないかなぁ」という気分になる。そんな疑問には答えてくれず、時間が経ったのか経ってないのかはわからないがマックスは家に帰り、母親に抱きしめられてハッピーエンド。納得いかなさすぎる。
 吹き替えを加藤清史郎がやっているということでけっこう宣伝していたが、それ以外にアピールするポイントがない。たぶんテレビでやったら冒頭15分でチャンネル変える。