いよいよプラトニックハートを巡る戦いもラスト。しかしバトルしているシーンよりもしゃべくってるシーンの方が長いというのは"セクシーバトルもの"としてどうか。月麗に対する綾のマウント攻撃や綾の肩や太ももを打ち抜くあたりの、女だからといって容赦しないという姿勢だけは買う。やるならこれぐらい徹底的にやったって構わない。しかし、プラトニックハートという大会がそもそも綾を気に入ったどっかのゲス男がわざわざ治基に整形してまで仕組んだことで、さらにその男を操っていたのはかつて綾の父親によってムチャクチャにされた治基・棗兄妹と美子の仕組んだことだったという大陰謀というよりもトンデモオチにはすっ転げた。一切の伏線もなくバトルをさせてきて、ラストにだらだらだらだらしゃべりだけで過去の恨み辛みを積み重ねられたって、なーんにも思うところがない。
綾を助けにやってきたママンが治基、棗、美子を軽く首を外して気絶させるというチャック・ノリスばりの技を見せたときは爆笑が止まらなかった。むしろもうココまで来ると笑うしかない。病院から姿を消していた須磨先生らこれまでの敗者がみんな薬漬けになっているのかいろいろされた後なのかアヘ顔でピクピクしていて(倫にいたってはステッキ振り回してアヒャってた)見るに堪えなかった。ここだけ切り取るとエロアニメにしか見えなかったよ。
ラストは恨みの元凶だった本間母を綾がしばき倒しに行ったってとこなんだろうが……携帯に新たなプラトニックハートの開催の知らせが来ていてまだ連鎖が続くというけれどこんなの続編無理だよ。OVA以外の展開を含ませてるのかも知れんが、他もこんなトンデモばっかりなのだろうか……。
総評
これはひどいよ。宮田奈保美のキャラデザがひどいってことはないが、八宝備仁のイラストが可愛すぎてまず外見の落差が大きかった。そしてオープニング、曲はまぁ並なのにアニメーションがすでに古くさい感じで、本編もそれを上回ることがなく、「プラトニックハート」のCGはオイオイってレベル。OVAらしく乳首券は発行されていたけれど、バトル自体はガチンコで顔面殴るわ血吐かせるわでエロくないし、せっかくの10社共同プロジェクトなのにこんなんかいと……。
最終話EDはせめて各話ダイジェストみたいな形の映像を流すなりして、ラストCパートで「という夢だったのさ」ってオチでもこれなら怒らなかった。
見所は2話の須磨先生の化学式コンボと5話後半。それ以外はストーリーの要点さえ押さえておけば特に見る必要なし。これ、作品のどうでもよさは「学園都市ヴァラノワール」級だな。