良牙との決闘からあかねの髪が切れてしまうまでの流れ。
1年F組の日常を描く流れで、あかねがクラスメイトと話をしていて、髪がかすみさんより長くなったという振りが入る。丁寧。
乱馬と良牙は運動場を使った果たし合いになり、なびきが賭けを取り仕切る。これもまた、なびきらしいムーブ。
果たし合いが校外に飛び出した流れのところはちょっと雑なのだが、動物園でもう一度まとまる。遠方で上がる水柱を見て「乱馬……」と心配するあかねは本当にいい子だと思うよ。その後、らんまが良牙に向かって「俺だってこんな体を抱えながら明るく正しく生きてるんだ」というシーンでは同一人物かってぐらい冷めた表情してるけど。
あかねの髪が切れたシーンで画面ごと斜めに赤い線で着られ、分割される画面、次のカットでは髪の束が落ちるという演出、超絶好き。
ここでスパッと話もつないでもよさそうだが、2人が動物園で大暴れした結果、動物たちが逃げ出したというネタが仕込まれているので、最後は「パパンダ」として回収されて檻に入り茶をすする玄馬パンダで〆。どんなENDや……。
冒頭と中盤に出てきてあっさり敗退する科学部と、校内にいたはずなのに謎の「おさげの女レーダー」で動物園に出現して一撃で排除される九能ちゃんといった小ネタも豊か。
果たし状の日付が過ぎていることを知っても、どうせ良牙は来ないという姿勢の乱馬が「いま『へなり』あたりだろ」と言っているのだが、これ、放送が平成に入ったところから来る「平成(へなり)」というネタなのかな。日本で唯一、元号と同じ漢字を使う地区だということで当時はフィーバーがあったそうな。→https://mainichi.jp/articles/20190330/k00/00m/040/255000c