@TOHOシネマズ梅田 シアター1
かつてヒーローもので名を馳せた俳優が、老いて主演舞台に挑戦する、その舞台裏の人間模様や様々な事件を、カメラがまるでずっと寄り添うように追いかけ続ける。ラスト近くに1つ大きな転換があるほかは、擬似的にずっとワンカットで撮っているかのような撮影技法が特徴的。とはいえ、日付の転換はさすがに単なるタイムラプス状態でしたが。
主演のマイケル・キートンは「バットマン」役として知られていて、まさに自分が演じているリーガン・トムソンと重なる。それを知らなくても、リーガンのことを「なんとかなれよ、オッサン」と応援したくなるような、かつ、自分を鏡で見ているような、そんな感覚になる映画。プレッシャーに押しつぶされそうで幻聴が聞こえているのか、それとも本当に超能力を持っているのか、ぼんやりわからなくなる瞬間があるが、それは狙いなんだろうなー。
個人的にはすごく面白かったが、他人に勧めはしない、ぐらいの映画。