ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

ジャンゴ 繋がれざる者 (Django Unchained、2012)

 @大阪ステーションシティシネマ スクリーン12
 クエンティン・タランティーノ監督作品。舞台は南北戦争の2年前、妻ブルームヒルダと引き裂かれた奴隷のジャンゴがドイツ人医師・シュルツの助けを借りて賞金稼ぎとなり、妻との再会を目指すマカロニウエスタン。とはいえ、背景として奴隷制度を描くこともまた必然。タランティーノといえばバイオレンス要素、本作では白人の黒人奴隷に対する人を人とも思わぬ扱いが徹底的で目を背けたくなるシーンは多い。恐ろしいのは、それが完全なフィクションではないというところで……。マンディンゴ(奴隷同士を使った殺し合い)とか、逃げ出した奴隷を犬に喰わせてしまうとか、ほんと非道。その非道っぷりをシュルツは嫌っているのでジャンゴを助けることになったし、それが許せなかったからこそ、最後のキャンディ邸での銃撃戦にもなっちゃうわけだけれど。
 3時間に迫る上映時間のうちジャンゴが賞金稼ぎになるまで1時間かかり、そこからブルームヒルダ所有者であるカルビン・キャンディの屋敷に行くまでさらに1時間、「終わったか?」と思いきやラストにどんでん返しも待っていて、たっぷりエンタメを提供してくれる。
 ケリー・ワシントンがパンフレットで語っているけれど、人種差別は決して過去のものではなくて、数年前までは州によっては異人種結婚が認められていなかったなんて、アメリカってすごいよね。いろいろと想像がつかん。