ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

大人女子のアニメタイム 川面を滑る風

 結婚生活に疲れた女性が故郷に帰ってきて以前好きだった男に再会、でも男も結婚していて娘もいて、という、いかにもドラマをそのままアニメに落とし込んだらこうなるよね、というお話。こういうアニメをシリーズとして22時とかから放送したら女性は見るだろうか?
 脚本は直木賞作家で“恋愛小説の名手”唯川恵。主人公である乃里子の行動に説得力があって、今放送しているヘタな連ドラよりはしっかりしてる。それだけに、この主人公にはドン引きですよ。選ぼうと思えば菓子職人を選ぶこともできたのに、打算で結婚生活に入って、その結果が破綻、帰郷。しかも子どもは不義の子ときたもんで、夫が乃里子に興味を持たないのは本能的に気付いているからなのではと。
 「大人女子」ってなんだろうというのはおいといて、こういうコンセプトはまさに初期のノイタミナが担っていた部分だと思う。たしか、仕事から帰ってきた女性が一息つきながら見られるようなアニメみたいなコンセプトがあって、「ハチミツとクローバー」から「のだめカンタービレ」あたりは、まさにそれに合致した作品だった。いま人気のある声優の茅野愛衣は社会人時代にこのあたりの作品を見て癒やされて声優を目指したらしいし、内容が良質で女性じゃなくても楽しめたから「さすがノイタミナ!」と言われていた時期があるわけですよね。でも、その後は方針がブレてる感じ。「東京マグニチュード8.0」は質は良くても癒やされないし、「屍鬼」もそれに同じ。ノイタミナはあまり数字を意識してないなんてプロデューサーが言っていた時期もあったけど、どうなんじゃろ。