ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

2012 (原題:2012、2009)

 2009年にインドのニュートリノ観測施設で地殻の異常が発見された。太陽フレアの増大が地球のコアに影響を与えた結果、地球の内部の温度が上昇しているということが判明、このままだと地殻が崩壊して地球は滅亡してしまうことが明らかになる。2012年、売れない作家ジャクソンは離婚した妻が連れて行った子どもたちとのキャンプでイエローストーン国立公園を訪れ、謎の男チャーリーから地球の滅亡が近いと知らされる。チャーリーの話によると各国政府はその事実を隠蔽し、密かに巨大船を建造して選ばれた人間だけで助かるつもりだという。これをまったく信じなかったジャクソンだが、ロサンゼルスへ帰ると大地震が発生、ジャクソンたちはうまく逃げおおせるが、超巨大な地割れが発生するなどしてカリフォルニア州は海に沈んでしまう。ジャクソンはなんとか生き残るため、巨大船があるという中国の山奥を目指す……。
 「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒがこれ以上のディザスター映画は撮れないと言った、2時間50分の大作。エメリッヒといえば「スターゲイト」「GODZILLA」の例があるので、好きだけれどまたとんでもないものかと思っていたが、いい意味で予想の遙か上空を飛び越えていくとんでもなさだった。なるほど、これ以上のディザスター映画は無理だろうと肯くしかない出来。最初のロサンゼルス崩壊もだが、その後に続くイエローストーンの大噴火、箱船を巡る争い、とほぼ30分おきにクライマックスが襲ってくる。エメリッヒ的には箱船登場まではタメのつもりかもしれないが、タメのレベルが高すぎる、それは全力疾走だぜとツッコみたくなる。
 ジャクソンと、地質学者ヘルムズリー博士がダブルキャスト状態ながら、二人が実際に顔を合わせるシーンはほとんどなくバラバラに進行するが、その演出もあってか手に汗握るような緊迫感。エンドロールで「この映画はフィクションです」という通常の映画ならあり得ないような注意文が出ていたが、それも致し方なしと思えるほどリアリティのある映像。この迫力は映画館かBlu-rayで味わいたい。
 正直、年末に控えるジェームズ・キャメロンの「アバター」が公開日を後ろにずらして逃げたのも納得。あちらはタイタニック以来12年ぶりらしく、もちろん期待に応えるだけの出来ではあると思うが、先にこれを見てしまうと……。ほんとスゴイ。全年齢楽しめるので、是非。