ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

日本沈没(2006)

 小松左京原作、樋口真嗣監督。1973年に劇場公開され、74年にはテレビドラマにもなった作品の再映画化。

 「日本沈没」。日本、沈みません。
 まずはあらすじ。 
 地球科学博士・田所(豊川悦司)が、日本はプレート活動の影響によりこのままでは沈んでしまうことに気付く。しかし、誰もそんなものは信じずにバカにする。ところが、実際に北海道が東西に割れたり九州で火山が噴火しまくったりしてあらびっくり。田所の「プレートを切断する」というアイデアが実行に移され、かなりの犠牲は出たものの、日本はなんとか助かり、復興していくだろう…ってなお話。
 つっこみどころがありすぎて困る映画だ。
 九州での地殻変動阿蘇山が噴火。ちょうどその上空を飛んでいた首相(石坂浩二)の乗る飛行機が巻き込まれて首相行方不明。噴火の前兆ぐらい読めませんか。そして危なそうなのにそんなのの上空を飛ぶんじゃない!
 列島各地で火山が噴火、海沿いは沈み、六本木ヒルズは倒壊、大阪は水の底。沈没が食い止められたとしても復興は無理なんじゃないですかそれは。
 田所のアイデアを説明するのに、ラーメン鉢を置いた新聞紙を用いて説明。そのまま新聞紙を引っ張ると鉢は落ちてしまうが、途中で切断すれば鉢は落ちない!ってそれとプレート活動を一緒にしても大丈夫なもんだろうか。
 etc.etc...
 しかし、災害救助を行う自衛隊東京消防庁は立派なもので、兵器が出るたびにちゃんと名前が表示される。実にわかりやすい。N2爆弾がいったいなんなのか説明もされないままだったのとは大違い。さすが栄光の自衛隊です。
 ちなみに、ジャンルはパニック映画ではなくてラブロマンスかラブコメ(コメディにしか見えない)。

 って今日の試写を見てきた人に語ってもらいました。本人いわく「これはひどいものを見た。今晩はうなされる」だそうですが、話を聞いてるととても面白そうでした、トンデモとして。自衛隊スキーな方にはたまらない映画になっているのかもしれません。
 日本以外全部沈没とあわせて見てみたい。

追記http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20060530#p1にて取り上げられ、コメントを受けている内容がこちらの文にあるようなので補足しておきます。N2爆弾〜のくだりは自衛隊の兵器との比較で、プレート切断に用いられる爆弾(これがN2爆弾)が「核と同様の威力を持つ」程度の説明しかないまま用いられていることを批判しております。私はエヴァを見たことがあるので話を聞いたときに「ああ、N2爆弾ね」と思ったのですが、見た人間は知らなかったので「そんな兵器が説明もなしに使われていて意味がわからん」と言っていたということです。