ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

アシュラ (2012)

 @梅田ブルク7 シアター2
 雑誌連載時も第1話の地獄絵図にはお手紙が殺到して編集部が連載意図を説明することになってたが、その地獄絵図を冒頭5分でしっかりやるものだから、これはやられる!と覚悟した。人肉食の部分もあるし、せっかくアシュラを救ってくれたかに見えた若狭は心の底ではアシュラのことを信じ切っていないしで、アシュラに感情移入して見てしまうともう心がボロボロです。でも、野沢雅子が演じるアシュラは、ほんとうに「人でなし」から「人」へと成長を見せていて、そのあたり、ビジュアルに騙されて「どーせグロいんでしょ」とか思って敬遠して欲しくはない作品。
 野沢雅子のアシュラのほかに、北大路欣也の法師、林原めぐみの若狭、玄田哲章の地頭様など演技派揃いで、決して話題性に走っていないところもイイ。その分、売りづらいんだろうなとは思う。来週月曜日から、梅田ブルクでは朝イチのみ上映になってる……ということは、規定の配給期間を終えたらあっさり切られてしまう可能性が大です。見に行く人はぜひ早めに。人に薦める作品ではないけれど、映画に心震わせる何かを求めている人であれば、見て損はしないです。