ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

MW -ムウ-(2009)

 手塚治虫生誕80周年記念作品で、手塚作品"最大の問題作"を実写映画化。
 16年前の事件の生き残りで、事件の首謀者たちに復讐を誓う結城美智雄役を玉木宏、同じく生き残りで結城を止めて救おうとしつつも企みに荷担してしまう賀来裕太郎を山田孝之が演じている。玉木宏は善悪どちらにも見せられるいい役者だと思う。
 原作との大きな違いは賀来神父の年齢で、まあオッサンだと見栄えが悪いからしょうがないか。賀来が結城と肉体関係を持っている点については明確に描かれていなかったが、完全にオミットされたわけではなく雰囲気は残されていたので、まあ納得できるレベル。
 結城と賀来がMWのことを知った女性記者・牧野京子(石田ゆり子)と共に沖之真船島へ乗り込むまでは悪くなかったのだが、そこからはちょっと荒唐無稽に走ってしまった印象。仮にも封印兵器を誰かが探りに来たというのに、ターゲット2名のうち1名を射殺しただけで満足して引き上げてしまうのは甘いし、賀来が無事なのもちょっとご都合が過ぎる。
 個人的には沢木刑事役の石橋凌がいい味を出していたのでそれで満足。