ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

#25 Re;<終>

 世界の憎しみをダモクレスに集めるというのがナナリーの考えだったようだが、ルルーシュはそれを一歩進めて、ルルーシュ皇帝による世界統一とその後の暗殺による世界解放(「ゼロレクイエム」)という形で憎しみを散らせた。もしもダモクレスが残ったらきっと戦いは続かざるを得なかっただろうが、ルルーシュは憎しみを一身に集めて死んだことでこの局面に終わりを与えたわけだ。どの段階でこの終局を考え出したのかはわからないが、これ以外に効果的な方法は見つからない。これで世界から戦いが根絶されることはないが、少なくとも膨れあがったブリタニアへの憎しみというものはなくなったという点ですばらしい方法だった。
 ただ、ルルーシュとナナリーという兄妹だけを見ると、ルルーシュはナナリーの生きられる世界だけを望み、ナナリーはルルーシュが一緒にいることだけを望んできたわけで、エリア11の中でアッシュフォード家のお世話になりながら暮らしていた時がもっとも幸せだった(ように見えた)のはなんとも皮肉。そのおかげで救われた人が多いこともまた事実ではあるのだが。
 ルルーシュが最後に頼ることのできた相手がスザクだというのもまた面白い。一度は完全に決別し、なりゆきのような形で共闘していた二人。"魔王"ルルーシュを倒して英雄となれるのは「ゼロ」だけで、かつルルーシュの意志を受け継ぎ、いなくても影響が少なく、今後もゼロで居続けられるのはスザク以外にはいなかったものな。
 後日談で扇とヴィレッタが結婚して幸せそうなのもよかったが(扇は首相にまでなっているみたいだ)、ジェレミアが本当にオレンジ畑をはじめていたのには噴いた。ゼロによるルルーシュ暗殺の際も事情を知ってゼロを行かせたみたいだし、ギアスキャンセラーでアーニャの記憶を戻した上にちゃんと面倒も見ているみたいで、本当においしい人だ。
 中盤から「これこそ最強ナイトメア」「いやいやこっちこそ」というような感じでナイトメア同士の超絶パワーバトルが進みちょっと辟易したが、シリーズの畳み方はマクロスF以上でやっぱりしっかりしているなぁと思った。スザクが「生きろ」のギアスをちょっと都合良く使いすぎではあるが、いいや。