ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

決戦桃幻郷! 花嫁を奪りもどせ!! (1992)

 劇場用第2作。らんま達は南の島へのバカンスに向かうが、島では女性陣が次々とさらわれていくという怪事件が発生。犯人は桃幻郷の皇子・トウマで、彼は妃選びが目的だった。トウマが生き物を人間の男に変える水を持っていることを知った乱馬はそれを手に入れようとするが失敗、逆にあかねまで攫われてしまう。乱馬はあかねを取り戻しトウマの水を奪うため桃幻郷に乗り込む。
 サブキャラの扱いが前作「中国寝崑崙大決戦!掟やぶりの激闘篇!!」に比べて大幅に改善されていた。九能は前作では船を出すだけだったが、本作では王譚(ワンタン)戦でしっかりなびきの引き立て役になっていた。なびきが九能とくっつくのはどうなのかという話もあるが、この二人がいいコンビなのは前からだからな。ムースは原作・テレビともにシャンプーの気持ちを揺るがすには至らず(多少ムースを気にかけるエピソードはあったが)、最も視聴者に同情されたキャラかもしれない。今回の酉簾譚(トリスタン)戦はベタだが格好良かった。コロンが認めるか否かは微妙だけれど、この結果を受ければムースとシャンプーのカップリングも納得。良牙は二回の猿十琉(サルトル)戦でそれぞれ爆砕点穴と獅子咆哮弾を放ち見せ場十分。原作では雲竜あかりが登場するため、良牙×あかり、右京×小夏/つばさというのも見かけるが、アニメでは良牙右京で鉄板だな。早雲や玄馬は相変わらずのポジション(解説役/乱馬の叱咤)だが、前作よりはマシ。というか、どんだけ前作がひどかったんだ。
 敵ボスである桃磨(トウマ)が母を早くに亡くしていて、唯一厳しい態度を取ったあかねを選んだというところもよい。敵配下もかなり個性を与えられていた(らんま世界によく居る「主人に忠実なだけで本質的に悪い人ではない」というキャラではあるが)。
 本作では、乱馬とあかねの仲がかなり進展しているのではないかと思える一面がある。本作の目標は「トウマにさらわれたあかね達の奪還」と「トウマの持つ男に戻れる水の奪取」という二つ。もちろん両方達成したい目標なのだが、良牙達はとりあえず奪還のことを考えている。しかし、乱馬はずっと「水を奪う」ばかり言っていて、それはトウマと対峙してあかねが居るときですら変わらない。一方、攫われた側のあかねもまた、乱馬がずっと水のことばかり言っているのに罵声を浴びせることはなく、完全な男に戻れなくてもいいから戦わないでくれと懇願している。これは乱馬、あかねともに「乱馬があかねを助け出す」のは既定事項だと考えていて、その上で水を奪えるかどうかということを考えてるように見える。もしそうなら恐れ入ったですよ。
 クライマックスで、男になる水をたたえた泉にむけて落下してゆく乱馬とあかねのやり取り。「これで乱馬も男に戻れる」というあかねに対し、泉の破壊を決めた乱馬。あかねは当然反対するが、乱馬は「お前は俺が今のままでもいいと言ったじゃねえか、俺も今のあかねが一番…だから壊すんだ」と言って破壊してしまう。テレビシリーズでも漫画でもお茶を濁して終わってきた二人だけれど、お互いにこれだけ思っているなら何も言うことはないよ。
 この作品をもうちょっとブラッシュアップして、「らんま1/2 完結編」と称することは十分に可能だと思う。制作会社なき今、らんまの完結編が作られることはないんだろうなぁ。なんとか見たいなあ。

#16 ピノコ行方不明

 ピノコの18歳変身だけで満足。BJは医師免許を剥奪されたことをものすごく気にしてるようだが、遅れそうなら電話の一本も入れたらいいのに。まぁ、ピノコが心配で思いつかなかったということにしておこう。BJだって完璧じゃないという方が魅力的だしね。