@シネマート心斎橋 スクリーン2
スカルノ政権が倒れた後にインドネシアで起きた虐殺についての映画を撮ると称し、当事者にそのときのことを演じさせ、改めて自分の行いを考え直させる。させるというか、その考え直す姿を淡々とおさえている。
彼らは一様に『勝者』なので中盤までは嬉々として英雄譚を語るが、やがて映画の撮影に入り、当時の被害者役として泣き叫ぶ子どもたちの姿を見たりするうちに反応が変わる。殺された男の役を演じたときには、とうとう耐えきれなくなる。
贖罪があるわけではないし、断罪の映画でもないが、見ると感じるところはある。