ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

ライムライト(原題:Limelight、1952)

 かつてはイギリス一と言われた道化師のカルヴェロは、希望を失って自殺しようとしていた踊り子テレーザ(テリー)を助ける。もう自分はバレエを続けられない、足が動かないというテリーに、カルヴェロは「問題は生きることだ!」と説得。カルヴェロの必死に看護もあり、テリーは無事踊れるようになる。やがてテリーはエンパイア劇場で演じられる新作に抜擢され、すでに落ちぶれていたカルヴェロも名を隠して道化役をもらうことになる。舞台の音楽を担当した若い作曲家ネヴィルは、かつてテリーが働いていた文房具店によく楽譜を買いに来た青年で、テリーとは会話を交わしたことはないながらも何か通じ合う仲だった。テリーを思い出したネヴィルはアプローチをかけるが、テリーはカルヴェロに恩を感じ結婚しようとしていた。しかし、カルヴェロは年の差などを理由にテリーとの結婚を断り、また道化役の評判も良くなかったことを知って劇場を去り、楽師に身をやつす。やがて、世界大戦がはじまり、テリーは欧州興行で人気を博し、ネヴィルは軍人として出征した。テリーはネヴィルを通じてカルヴェロと再会、道化師カルヴェロの集大成としてエンパイア劇場に経つことを提案し、カルヴェロも最後に名を残したいと同意する。そして最後の舞台でカルヴェロはこれまでにない拍手を浴び、熱演しすぎて予定よりも激しく舞台から落ちてしまう。喝采を浴びて退場したカルヴェロに代わってテリーの踊りが始まるが、カルヴェロは舞台の袖でその様子を見ながら息を引き取った。
 チャップリンといえば山高帽にステッキ、だぶだぶズボンの「小さな放浪者」のイメージが強いけれど、このライムライトではほぼ素顔の演技を見せてくれる。すでにピークを過ぎた道化師カルヴェロの老いを感じさせる表情は、カラーじゃなくてモノクロだからより印象的なのかも知れない。