ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

アズールとアスマール(原題:AZUR ET ASMAR、2006)

 領主の息子・アズールと乳母の息子アスマールは乳母ジェナヌの手によって一緒に育てられたが、アズールが寄宿舎に入ることになりジェナヌとアスマールは国へ追い出されてしまう。やがて成長したアズールは、かつてジェナヌの歌ってくれた子守唄を信じて「ジンの妖精」を求めて海を渡る。
 青い眼が不幸をもたらすを信じられているため、盲人のふりをしたアズールが聴覚と嗅覚のおかげで妖精への鍵を手に入れるのはアイデアとして悪くないし、ジェナヌや賢者ヤドア、シャムスサバ姫の助けを借りて冒険に出ていき、最後には仲違いしていたかにみえたアスマールとの和解するに至るまで物語は王道。日本語版を監修した高畑勲が「日本アニメだったら手に汗握らせるにちがいない「見せ場」(略)で日本アニメ風のドキドキワクワクを期待すると、見事に肩すかしをくらいます」と解説している通りで、そのへんは凡庸なのだが、色使いや食べ物の描写は日本のアニメとは違うなぁと実感する。
 ジェナヌの言った「私は二つの国、二つの言葉、二つの宗教を知っている」のがポイントなのは、日本人には思いつかない発想だと思う。