ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

X-MEN:ダーク・フェニックス(Dark Phoenix、2019)

 アポカリプスとの戦いから10年、事故に遭遇したスペースシャトルの乗員を救うミッションの中でジーンは事故に遭遇、チャールズでも心が読めないほどに力が増幅される。かつて学園に引き取られたジーンは両親が交通事故で亡くなったと聞いていたが、強くなった力によってチャールズが封印していた記憶が甦って実は父親が生きていたことを知り、チャールズに騙されていたと感じ、ダークサイドを増幅させていく。ジーンの力を狙う宇宙からの来訪者・ヴーグも現れ、事態は混沌とする。
 チャールズはミュータントたちのために動いているつもりなのに、自然と前面に立つものだから利己的だと誤解されてしまって溝が深まっていくのつらいところ。チャールズはチャールズで、ジーンのことで嘘をついているという引け目があるので、それが余計に不信に繋がっていく。「本当に仲間を信じているならば、すべて打ち明けられる」とも限らず。
 一度は離れることを決めたレイヴンをハンクが説得したせいで、ジーン説得のために友人であるレイヴンが出ることになり、結果的に事故死につながり、ハンク離反。どこまでも裏目。ただ、この事故によりチャールズを見限ったハンクが「レイヴンを愛したもの同士」としてエリックと手を組むという流れは、ベタベタでとても好き。そう、こういうのでええねん。
 ヴーグたちの身体能力が異常なのでミュータントたちも苦戦することになり、当然、チャールズたちはエリックやハンクたちと合流して戦うことになる。ここもまた最高である。
 ただ、「ミュータントたちが地位を失って困ったことになっているなー」という感覚はあるものの、「ヴーグたちがジーンの力を手に入れるともう地球はおしまいだ」というピンチな感じが意外と足りず、最終決戦は流れでたどり着いた感じが。
 なお、吹替版鑑賞で、ジーン役の能登麻美子をはじめうまい人が揃っている。

ウルヴァリン:SAMURAI(The Wolverine、2013)

 @大阪ステーションシティシネマ スクリーン3 3D吹替版
 これまでのウルヴァリンX-MENシリーズを知らなくてもなんとか楽しめる独立作品。知ってるとラストはより楽しめるかも、ぐらいの。
 本来、不老不死かつ致命傷も即座に治癒してしまう能力者であるウルヴァリンがその治癒能力を奪われつつ、かつて自分が助けた古いなじみの孫娘を守っていくお話。日本が舞台になっているので真田広之や福島リラ、TAOといった日本人キャストが登場、ちゃんと日本でロケもしている……のだが、小津安二郎作品が好きだというマンゴールド監督の日本観はどうも現実の日本とは微妙にズレがあって、そこはあまり意識しない方がよさげ。なんだろう、ステレオタイプとは違うのに「間違ってる」感覚。増上寺での矢志田の葬儀で、いわばヤクザの親分なのでそれっぽい人がいっぱいなのはしょうがないが、見えるように体の前にサブマシンガン構えてたり、増上寺秋葉原上野駅ダッシュで逃げ回ったり(しかも軽く銃撃戦あり、ビル屋上からボウガンでのスナイプあり)、新幹線がホームまではロケできたけど車両は使えなかったから台湾新幹線だったり(→車両基地での撮影と合成だったとのこと。どこかで記憶が改竄されたらしい)、その新幹線の車両天井ギリギリの高さに鉄の梁とか出っ張ってたり……。
 でも、そういうのはスルーしよう。治癒能力を取り戻してからのウルヴァリンの大活躍は、不死チート状態なのでとにかく「やったれウルヴァリン!」状態。それでも立ちはだかるラスボスを乗り越えていくウルヴァリン。爽快。
 ヒュー・ジャックマンがまたイイ体してるんですよね。「マン・オブ・スティール」のヘンリー・カビルはスーパーマンスーツを着たときに胸ぐらからちらちらと毛が覗いていてセクシーだったけど、ウルヴァリンは上半身裸で胸毛晒すのがざらですから。セクシーヒーローかくあるべし。