ヨタ話

無名アニ関民のアニメ&映画ライフログ

氷菓(2017)

 姉の意向により廃部寸前の「古典部」に入部した折木奉太郎が、同じく古典部の仲間3人とともに、学校やその周辺で起きる謎に挑む。
 京都アニメーション版のアニメが知られる、米澤穂信「〈古典部〉シリーズ」の実写映画化。山崎賢人の奉太郎も、広瀬アリスのえるも、数ある邦画の中ではギャーギャー言うほどひどくはないし、シリーズ第1作目「氷菓」の中身を章立てもそのままに、うまくまとめていると思う。そのせいでよけいに京アニと比較される気はするが。無難に面白い。

#14 ワイルド・ファイア

 里志と谷との次の対決は料理対決。料理上手なえるが素材を使い切ってしまって、もうほとんど何も無い状況からかき揚げに切り替えた摩耶花はすごいなあ。高校生、これぐらいできますか。奉太郎のわらしべ長者が役に立ってよかった。
 このカンヤ祭話のキモは、細かくあちこちで発生している物品の紛失(盗難)事件だな。現金や価値の高いものではなく、どうでもよさそうなものばかりなのがなぜなのか。どこへ持って行かれてしまったのか。

#13 夕べには骸に

 漫研での摩耶花と河内先輩との対立。どうも漫研は河内先輩らを中心としてカンヤ祭でコスプレをしようと主張していたグループと、摩耶花らコスプレを嫌がったグループに分かれているようで、席取りでも場所が大きく離れている。で、コスプレの件では半分押し切られた形になり、さらに部誌のレビューにもケチをつけられたので、とうとう摩耶花が我慢できなくなったと。古典部の外でも事件はいろいろと起きているんだ。
 奉太郎は古典部ブースにほぼ固定だが、摩耶花視点だと漫研中心、里志とえるはあちこち顔を出していて、カンヤ祭の様子は立体的に把握できる。奉太郎の「わらしべ長者」はどこへ向かうんだ。

#12 限りなく積まれた例のあれ

 神山高校文化祭、通称カンヤ祭がスタート。しかし、部誌「氷菓」を摩耶花が誤発注してしまい、30部を販売する予定だったものが200部も届いてしまう。やむなく、えるたちは手を尽くして200部完売を目指す。
 部誌ってお金を取って売るんだ……自分の母校でもこういった部誌(コピー誌)はあったし、他校の文芸部も出してたりしたけれど、みんな無料配布だったから、すげえ強気だなぁと驚いた。飲み物とか食べ物とかも文化祭価格で微妙に高くなるとはいえ、200円はお高いですよ。せっかくだからOBとかに売りつけてはどうか。

#11 愚者のエンドロール

 自主制作映画編のラストエピソード。摩耶花に続いて里志、えるからも推理の矛盾を突かれた奉太郎は視点を変えて全体を見直し、改めてこの自主制作映画にまつわる事情の真相を捉え直す。
 最初にチャットしていたのは入須先輩と本郷さん、その次が入須先輩と供恵(奉太郎の姉)ですな。奉太郎が推理し直した結論の、さらに向こう側にあったのは「つまらない脚本を却下し、なんとかして映画を成功させたかった」という入須先輩の意地だったと。完全に踊らされた奉太郎は、推理作家をやらされたことよりも、「技術がある」だとか持ち上げられてホイホイ踊ってしまったことに憤ったんだろうなぁ。
 叙述トリックを本郷さんが選ばないのは「ですよねー」って感じだったが、そもそも人が死ぬ作品にしたくなかったときましたか。……そもそも、当日の撮影がアドリブ連発で、美術が力入れすぎて本来は死ぬ予定のなかった海藤先輩がどう見ても死んでると言わざるを得ない状況とか、その時点でどうだろうって気がするけれど、そもそも入須先輩は前半を撮影している時点で脚本がイマイチだと思っているわけだから、直接的間接的にアドリブを煽っていておかしくない。
 映画の本来の姿自体は奉太郎があっさり解いちゃったが、本郷さんがどうドラマティックにするつもりだったのかはともかく、面白い方向に持っていくのは難しそうだった。

#10 万人の死角

 入須先輩に自分なりの回答として、7人目のメンバー=カメラマンこそが犯人だという説を伝えた奉太郎。先輩もこれに納得して映画は完成するが、えるたちの反応は芳しくなかった。
 暗がりで不自然についたライトは7人目=カメラマンのものだったというのは、言われてみればそうだわ。だがしかし、用意して欲しいと言っていたザイルがこの脚本では不要になってしまう。つまり、本当に描きたかった結末とは異なるドラマになっている……。ここからのもう一ひねりが必要というわけね。

#09 古丘廃村殺人事件

 2-Fの自主制作映画の「解決編」を巡る話の2本目。クラスの探偵役3名から話を聞く古典部メンバーだが、「ドラマティックであればいい」という助監督案や論理の合わない小道具案、そもそもミステリだかホラーだかわからない広報案と、いずれも参考にはならない。
 推理の可能性を全部潰してきたか……コレってあれだな、探偵が居合わせたダメ刑事の「お前が犯人だろ!」という思いつきを否定していくやり方っすな。あーでも、そういう詰め方をすると、あの場所で海藤を殺したのが計画的なら、キーの場所まで迷わずにいけた(この劇場に来るのが初ではなかった)鴻巣が怪しいよね。でも、技術も足りない人たちがアドリブするのはどうかと思います!美術班、血の量多すぎィ!
 たぶん次が解決編。#08の冒頭で携帯メールのやりとりをしていたのは脚本担当の子と、入須先輩だったのかな?「あなたの望む形にはならない」って、事件の結末のこと?

#08 試写会に行こう!

 文化祭に向けて2-Fが制作した自主制作映画はミステリだったが、殺人事件が起こった出題編まで作ったところで脚本担当が倒れてしまう。……コレ、その倒れた脚本担当とやらからプロットだけでも聞き出すことはできないものだろうか?ま、ともかく、このミステリ映画ではノックスの十戒をはじめとしたルールが守られているから、視聴者も奉太郎たちと同条件での推理が可能というわけです。もう1回見直して推理してみるが、マスターキーを取りに戻った生徒のいずれかがあやしいよねえ。後から追っかけた方かな?それ以前に、殺人事件じゃなかったらどうしよう。
 見取り図など繰り返し見たけれど、海藤が死んだ舞台上手袖と下手袖との間は道具が積み上げられていて通れず、舞台への扉も荷物がごちゃごちゃで開けられそうにないから、扉から入ってマスターキーで閉めたとしか思えず、だとすると、マスターキーを取りに行った鴻巣友里&瀬之上真美子のいずれかが怪しい。鴻巣はちょうど向かって右手2階を調べに行っていて、海藤の殺害現場に近かったという条件もあるが、窓から下の窓に向かってワイヤーを垂らしたとか……?でも、調査した場所からすると、すべての人間は殺害現場(1階右手奥)に行くためには1階ホールを通らなければならず、杉村二郎から必ず見えていたはずなんだよなぁ。
 そもそも、夏休みだけしか撮影できないというこの場所にヒントが?ダムに沈む廃村、的な。

#07 正体見たり

 摩耶花の親戚がやっている民宿へ旅行に出かけた4人。えると摩耶花は、首吊り部屋の怪談を聞いたその夜に、本当に首つりのような姿を見つけ、奉太郎が謎解きをすることに。
 夜に黙って出て行った人影、ぬかるみ(前夜の雨)、姉妹なのに名前を書いているのは姉だけ、とヒントはしっかり提示されて、今までのエピソードの中ではよっぽどミステリしてる。姉妹が仲悪いのではないかという懸念も払拭して、後味も悪くなく。

#06 大罪を犯す

 数学の時間に先生に対して怒ったえる。それは何が起こったからだったのか思い出せないえるは、奉太郎の力を借りる。
 えるがなぜ怒ったかではなく、えるが怒る原因になった先生の勘違いはどこから起きたのか、の謎解きだが、むしろ4人の会話劇の方に重点。派手な演出は少なかったが、えるが身を乗り出してきたとき奉太郎に見えていたミニえるの群れはフィギュア化されそうですね。大ネタのあとの小休止みたいな。

#05 歴史ある古典部の真実

 奉太郎のもとに姉から電話がかかってくるが、それが突破口となり、奉太郎たちは45年前の真実にたどり着く。
 神山祭が訛ってカンヤサイではなく、関谷の名字を当てて「関谷祭」。しかも関谷純は自ら好んで先頭に立ったわけではなく、立たされていただけ。氷菓=Ice cream=I scream。うん、3話セットぐらいになると見応えも出てくる。インドで行方不明になったのは解決不可能なんですね。

#04 栄光ある古典部の昔日

 4人の持ち寄った資料の結果、どうやら関谷純は文化祭の5日間開催のための交渉のリーダーとして動き、そのために退学になったのではないかという結論に。
 鍵の怪、図書館の怪は仮説で終わらせてよかったけれど、今回のは「それじゃない?」で終わっちゃダメじゃね?そもそも、解決したかったのはそこじゃないわけで。45年前の事件はあまりに遠すぎる気はするけれど。

#03 事情ある古典部の末裔

 7年前にインドで行方不明になった叔父が、神山高校在学中に何があったのか考えて欲しいというえるの依頼を受けた奉太郎。まずは古典部の過去を調べるためバックナンバーを探すが、旧部室は壁新聞部のものになっていた。
 これが2ちゃんねるを騒がせた、先輩はタバコを吸っていたのかオナニーしていたのかというヤツか。確かに換気だけではどっちとも判断できないよね、結局、中身まで調べることはしなかったし。仮に奉太郎が真実に気付いても、えるや摩耶花の手前、武士の情けぐらいはかけるだろうし。つけっぱなしのパソコンもありましたね。えるの鼻が利いていたら……そういうのは薄い本で。
 「3話切り」(だいたいみんな3話目で視聴継続か見切りかを決める)の原則に従えば、前提を作った上で第3話で前後編の気になる前編を振ってきたので、気になって見続けてしまうのでは。そうじゃない人はもう振り落とされている気がする。イイヨイイヨー。

#02 名誉ある古典部の活動

 なぜか毎週金曜日の昼休みに学校史を借りて、放課後に帰す女生徒たちがいる。その謎に、えるが興味を持つ。
 内容が地味になりがちな中でポップな演出でアクセントがつけられていた。相変わらず、絵がお美しい。そんな感じ……今のところ、円盤を買いたくなるアニメではない。

#01 伝統ある古典部の再生

 視聴本数が多すぎるとこうやって感想を書く時間が削られてゆくというわけのわからない悪循環に陥るので、改善したい。
 そんなグチは置いておいて、京都アニメーションの最新作。いまテレビアニメ作っている会社の中で、名前だけで期待されるのは京アニピーエーワークス、シャフトですかね。シャフトのはいい意味も悪い意味もあるけど……。
 「日常」を改めて見直して好きだった自分としては、なんだかんだでコレも最後まで楽しめそうなのです。ミステリじゃなくて青春群像劇として見てればいいんよね、きっと。問題は、奉太郎みたいな意識のヤツはいくらでもいるけれど、あんなにも充実した生活を送ることができるのはごくわずかであるという事実だよ!そんな怒りを「氷菓」にぶつけてもしょうがないんだけど。
 相変わらず背景とかキレイだし、えるが振り返るところとかそんなにアニメーションしないとダメですかってぐらい動かすのね。佐藤聡美、気になります!